TOP >モデルプランのご紹介 > 下呂発 円空と両面宿灘伝説をめぐる旅
円空(1632~1695年)は美濃国生まれの行脚僧。諸国を旅しながら生涯に12万体の木仏を彫ったといわれ、飛騨にも長逗留した。
高山市丹生川町の千光寺には「両面宿儺(りょうめんすくな)」像が安置されている。
両面宿儺は推定1600年前、飛騨に存在したとされる異形の人。「日本書紀」の記述によると、風貌は身の丈およそ七尺あまり(約2m)、頭の前後に二つの顔を持ち、手足が4本の異形。
朝廷の命に従わぬ凶賊として大和朝廷の追討の将・難波根子武振熊(なにわのねこたけふるくま)に討たれた。飛騨地方では民を守る善神だったとして今なお信仰を集めている。
難波根子武振熊を迎撃するため、飛騨出羽ヶ平の岩窟(現在の高山市丹生川町日面)からこの地に飛行して国家安全などを祈願した後、高沢山(現在の関市下之保西洞)へ飛び立っていったという「両面宿儺飛来伝説」が残る。
現在は、両面宿儺をモチーフにした石像が山頂から町を見守るように祀られている。
【住所】岐阜県下呂市金山町桜町
【問い合わせ】金山町観光協会
【TEL】0576-32-2201
高沢で両面宿儺を破った武振熊は、討伐の前線基地であった金山町中津原の大岩に武神を勧請して八幡社を造り、飛騨統治の始まりとしたいわれがある。
その時の大岩が「根子岩」と呼ばれ今も残っている。
【住所】岐阜県下呂市金山町中津原
「円空逗留の足跡」と言われる「円空岩」は、国道41号線・門原地内から「深谷」の沿道約2キロの山中にある高さ約17メートルの巨石で、下には畳三畳敷きほどの空間がある。
円空が同地を訪れた際、この岩陰で寝泊りして多くの仏像を彫った場所といわれ、かつては「木っ葉が散在していた」との話も。
現在は円空を偲ぶ堂宇が祀られている。
【場所】岐阜県下呂市金山町門原
館内には、円空が晩年に彫ったとされる円空仏約30体を展示するほか、円空洞の再現ジオラマや円空の生涯が学べる映像シアターなどもあり、その魅力を存分に堪能できる。
【住所】岐阜県下呂市森2369
【TEL】0576-25-2239
【開館時間】8時15分~17時
【休業日】第2火曜・水曜
【入場料】大人800円、小人400円
「飛騨国蜂賀出羽ケ平の岩窟より宿儺出現」と伝わる両面宿儺の本拠。洞窟内の奥ノ院には両面宿儺の石像が安置されている。
急峻な崖の上にあるため道中は落石に要注意。
登り口起点には洞窟まで行けない人のための遥拝所もある。
往復所要時間は約30分。
【住所】岐阜県高山市丹生川町日面1147
(「飛騨大鍾乳洞」駐車場前「鍾乳堂」で受付)
【公開日】6・9・10月=土・日曜日、7月20日~8月20日=連日の8~16時(3月~11月閉鎖)
【入場料】無料
武振熊と戦うため村を出る決意を固めた宿儺は、出立の際、村人からもてなしの宴を受けたが、故郷の民に及ぶ危難を恐れて、寺の軒下にあった石のくぼみに飯を盛り食べたと言われている。
その「両面宿儺の御膳石(おぜんいし)」といわれる奇石が、両面宿儺開基といわれる円空仏の寺「善久寺」に残されている。
【住所】岐阜県高山市丹生川町日面
約1600年前に両面宿儺が開山し、その400年後に真如親王が建立したといわれる古刹・千光寺は、円空が長逗留した寺として知られる。
寺宝館内には、円空晩年の傑作と評される両面宿儺像をはじめ、立ち枯れの巨木に彫った不動明王像など60体以上の円空仏が安置されている。
【住所】岐阜県高山市丹生川町下保1553
【TEL】0577-78-1021
【開館時間】4月1日~12月初旬の9時~17時(期間中無休)
【入場料】大人500円、高校生200円、小中学生100円
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